院長の想い

仕事を始めたきっかけ

私は生まれた時に先天性股関節脱臼という病気で、病院で治療はしましたが、疲れてくると右足が痛くなり、小さい頃からマッサージにかかっていました。
そのうちに「どこをやってもらったら気持ちがいい」ということがわかるようになり、今度は自分も人に施術してみたいと思うようになりました。
その思いがどんどん強くなり、高校生の頃には所属していた水泳部で休憩時間にチームメイトにマッサージをするようになり、全国大会に出た友人からは「朱里ちゃんのおかげで好成績を残すことができた!」と嬉しい言葉をもらいました。そのころから専門的にマッサージを学びたい、と強く思っていました。

また、高校3年生のときに、1年間北欧のノルウェーに留学しましたが、ホストファミリーは持病がある家系で、福祉国家の医療サービスを間近で見る機会を得ました。そのような体験もマッサージへの思いをより強くしました。
また、留学生の仲間たちから習ったラテンダンス(サルサ、メレンゲ)がその後長きに渡ってわたしの趣味となるのですが、股関節の弱いわたしがダンスを続けるために、身体のメンテナンスはとても重要な課題でした。

その後、趣味が高じて大学のイスパニヤ科でスペイン語を学ぶ傍ら、ラテンダンスで舞台に立つようになったりしました。ヒールを履いて踊るので、股関節への負担はかなりのもので、セルフケアでメインテナンスをしながら活動していました。

その後就職をしましたが、やはりどうしても「マッサージ師になりたい!」という思いが日増しに強まっていき、一念発起して勉強をしてマッサージの専門学校に入学しました。
学校では、基礎医学、東洋医学などの座学、実技の自習はどれも楽しく、「あん摩マッサージ指圧師」の国家試験に合格したときはとてもうれしかったです。

皆さんマッサージの後は「気持ちよかったよ」って言ってくれることも多いですし、本当にこの仕事が私は大好きすぎてやめようと思った事は1度もありません。
20年以上やってきて、最初は「マッサージ気持ちいいものだ」という次元の仕事レベル感だったのが、今は施術を通してお客様の生きてきたあゆみが見えるようになってきました。
お身体の状態をお伝えすると同時に、お身体の状態から推測されるお客様の性格、物事への対処法の癖などをお伝えうちに、お客さまからもご自分のことをお話ししてくださるようになり、何か体が楽になったっていうだけではなく、「これからどう生きていったらいいかわかるようになった」というフィードバックをいただくようになり、ますますこの仕事が面白くなり、今も無我夢中で毎日勉強しながら仕事をしています。

私のいまの夢

あん摩マッサージ師という仕事で叶えたいことは、発達障害や神経発達性と言われている子どものお困りごとを解決するお手伝いをすることです。

実は、私の子どももかつて不登校を経験したことがあり、私自身がかなり悩んだ時期もありました。このような背景もあって、現在、分子栄養学や徒手療法の講習を受けたり、勉強会に参加したりしています。2023年には「BBIT認定士」の試験に合格することができました。

手技やトレーニングの指導のほかにも、当事者としての経験から、親御様のお気持ちに寄り添える施術家になりたいと思っています。

また、最近大富豪のお抱えマッサージ師になりたい!」と冗談のようなことを真剣に思うようになりました。もし本当にそのようなことが叶ったら、自分の空いた時間とお金を、お金がなくて施術が受けられない人のために使いたいなと思っています。

いまの課題

私個人の課題ではないかもしれませんが、あん摩マッサージ指圧師の認知度を上げなければならないと思っています。

あまり知られていませんが、実はあん摩マッサージ指圧師は医療系の国家資格です。

しかし、西洋医学が重視されている今の日本の医療の中で、東洋医学に由来するあん摩マッサージ施術師という職業の認知度はとても低いのが現状です。

もみほぐし、エステサロン、リラクゼーションと似たような内容の仕事ですので、混同されてしまうことも多々あります。

しかし、お客様の大切なお身体に直接触れるお仕事ですので、やはり十分の知識と技術を学んだうえで安全に施術を行うということが非常に大切です。そのための国家資格であり、3年間専門学校に通い、基礎医学や東洋医学、実技も学び、基礎的な勉強をしっかりやってきた人だけが持つことのできる資格ですから、もう少し認知度が上がって欲しいと思っています。

また、皆さんにその資格について知っていただくことで、より安定したレベルの施術家にかかっていただくことができるのではないかと思っています。
あん摩マッサージ指圧師の認知度を上げ、業界の安心で安全な持続可能な発展に努め、お客さまにより安心して施術を受けていただける環境を作っていきたいと思っています。

PAGE TOP