私は生まれた時に先天性股関節脱臼という病気で、病院で治療はしましたが、疲れてくると右足が痛くなり、小さい頃からマッサージにかかっていました。
そのうちに「どこをやってもらったら気持ちがいい」ということがわかるようになり、今度は自分も人に施術してみたいと思うようになりました。
その思いがどんどん強くなり、高校生の頃には所属していた水泳部で休憩時間にチームメイトにマッサージをするようになり、全国大会に出た友人からは「朱里ちゃんのおかげで好成績を残すことができた!」と嬉しい言葉をもらいました。そのころから専門的にマッサージを学びたい、と強く思っていました。
また、高校3年生のときに、1年間北欧のノルウェーに留学しましたが、ホストファミリーは持病がある家系で、福祉国家の医療サービスを間近で見る機会を得ました。そのような体験もマッサージへの思いをより強くしました。
また、留学生の仲間たちから習ったラテンダンス(サルサ、メレンゲ)がその後長きに渡ってわたしの趣味となるのですが、股関節の弱いわたしがダンスを続けるために、身体のメンテナンスはとても重要な課題でした。
その後、趣味が高じて大学のイスパニヤ科でスペイン語を学ぶ傍ら、ラテンダンスで舞台に立つようになったりしました。ヒールを履いて踊るので、股関節への負担はかなりのもので、セルフケアでメインテナンスをしながら活動していました。
その後就職をしましたが、やはりどうしても「マッサージ師になりたい!」という思いが日増しに強まっていき、一念発起して勉強をしてマッサージの専門学校に入学しました。
学校では、基礎医学、東洋医学などの座学、実技の自習はどれも楽しく、「あん摩マッサージ指圧師」の国家試験に合格したときはとてもうれしかったです。